《めてみみ》オンとオフの同期化

2020/06/19 06:24 更新


 OMO(オンラインとオフラインの融合)の推進を打ち出す企業が増えている。特に、リアル店舗が主軸だった小売業の動きが目立つ。高まるスマートフォンの存在感に加え、新型コロナウイルス感染拡大による臨時休業で「売りたくても、売ることができなかった」影響が大きい。

 OMOは、O2O(ネットと店舗の相互送客)やオムニチャネルとは似て非なるものとされる。オムニなどはチャネル別販売戦略の意味合いが強く、融合ではないとの見方だ。ある小売経営者は、供給側のマーケティングと顧客視点の取り組みの違いと話す。消費者がオン・オフのどちらからでも同じように購入できる環境を作るのが肝らしい。

 OMOの構築ができれば、遠方客など消費者との接点の拡大が期待できる。オンでもオフでもつながることで既存顧客との関係も深まるかもしれない。もっとも、仕組みだけで需要創造や購買意欲の喚起に結びつくわけではない。単に〝買い場〟が変わっただけということもあり得る。

 何をどのように伝えるか。人・モノ・器の三位一体で伝えられるリアルでの体験価値を、オンラインでも同じように疑似体験できる。そんなオン、オフともに遜色のない価値提案が共感を広げるために必要だろう。事業規模の拡大には、魅力的なコンテンツが重要なことに変わりはない。



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