《めてみみ》足元を知る

2019/06/07 06:24 更新


 都心部を中心に、過去最高売上高を達成した商業施設が18年度も結構あった。1年ほど前に「過去最高売上高の更新や4期以上の連続増収を達成した施設が複数ある」と当欄で書いたが、業績を伸ばす施設はさらに増えているようだ。環境は厳しくなる一方だが、増床しなくても売り上げを伸ばすことは可能なのだ。

 商業施設の目指す方向が、ここ20~30年で変わってきたことが大きな要因に思える。90年代や00年の前半は、新規商業開発が相次ぎ、テナント側の出店意欲も高かった。対象客層設定は今より狭く、鮮度があり売れているテナントが求められた。極論すれば、本質的な商圏ニーズよりも鮮度が優先された。

 今も、全国初、地域初テナントといった話題性は欠かせないが、商圏客の生活に不可欠な業種・業態を揃えることに重点が移ってきた。対象客層の幅も広げている。足元の客が求めるモノ・コトの日常消費や非日常消費にバランス良く対応する施設が増えた。

 求めるテナントも変わってきた。地域にないモノだけでなく、地域顧客に支持されている地元有力店の誘致が増えている。かつては開業初年度をピークに経年劣化する施設が多かった。今は、テナントとともに、じっくりと商圏顧客の信頼や愛着を高める施設運営が売り上げを伸ばす肝なのかもしれない。


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