《めてみみ》構造不況の一方で

2019/01/29 06:24 更新


 冬物の動きが悪い。年初から気温が下がり、セールでマークダウンしても一向に上向かない。「これほど悪いのは記憶にない」と大手百貨店の婦人服部長が嘆く。

 日本百貨店協会が発表した全国百貨店(79社、219店)の18年1~12月売上高は、前年比0.8%減の5兆8870億円だった。16年に6兆円割れとなり、17年に既存店ベースで微増だったが、再び減少に転じた。市場規模は91年の9兆7130億円の最大時と比べて4割縮小した。

 18年に前年を上回ったのは3、4、6、10月の4カ月だけ。年間売上高が前年を下回った最大の要因は、全体の3割を占める衣料品が3.1%減少したためだ。14年から5年連続の前年割れ。中間層を対象としたボリュームゾーンの落ち込みに歯止めが掛からなかった。

 婦人服は2.8%減の1兆1318億円となり、ピークだった98年の2兆2751億円に比べて半減した。面積縮小の影響はあるが、落ち込みが顕著だ。都市と地方の格差も、より鮮明になった。10都市が0.3%増だった一方で地方が3.4%減。訪日外国人需要や高額品の取り込みで明暗を分けた。

 構造不況と言われて久しい衣料品だが、商品自体の独自性、希少性を打ち出せない作り手、売り手の責任はある。脱・衣料品偏重による新しい編集売り場の構築が迫られている。


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