この欄でも何回か紹介した中国のシェアサイクルの勢いが止まらない。2強のうちの1社モバイク(摩拜単車)が日本法人設立を発表したので、日本でも関心を持つ人が増えたろうか。昨年の秋から上海でも本格的な運営が始まり、最近のニュースによると台数は100万台を超えた。
2強のほかにも様々な企業が参入、電動式自転車もあり、既に体力勝負の様相だ。私は大手の自転車を使っているが、この1カ月で徴収された金額は1元のみ。各社が様々な無料キャンペーンを実施している。私が使っている自転車は、30日間の無料クーポンを配布中だ。
重慶では、新規参入したものの、数カ月で事業を止めてしまう企業もあった。大手が全国の主要都市で着実にシェアを広げているようだ。ここにきて問題も出てきた。乱暴に扱われて壊れて放置される自転車などが、その例だ。また、自転車の走行を禁止する通りも設定され始めている。
修正をしながら走り続けるのが中国の強みのような気がする。シェアビジネスは、日本でも注目を集めているが、中国では様々な分野に広がっている。自動車は、自転車同様に日常生活に溶け込んでいる。最近は傘も登場した。新しい仕組みをビジネスに貪欲(どんよく)なまでにつなげていく中国は、変化が激しい。アンテナをしっかりと張っていなければならない。