「円安の影響が広がっているが、コスト上昇をそのまま価格に転嫁するのはナンセンス」。そう話すのは、マッシュホールディングス(HD)の近藤広幸社長だ。「値上げに見合う価値を提供する努力はもちろんだが、平均収入やファッションにどのくらい使うことができるか、生活実態に沿ったリアリティーのある価格でないとお客様は離れてしまう」。23年8月期連結決算が増収増益と好調に推移するなか、「クリエイティブだけでなく、顧客の生活を想像する力も重要」との思いが強い。今期は中国市場のてこ入れなど海外での販売を再び伸ばすための体制を整備する。国内ではライセンスやメンズ強化に加え、新規事業でキッズ&ベビーの拡大にも着手する考えだ。
(柏木均之)
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23年8月期連結決算は、売上高が1134億円で前期比11%増。営業利益も増益となった模様だ。ルームウェアの「ジェラートピケ」の売上高が300億円に達するなど、ファッション事業が伸びた。今期は海外事業再強化とキッズ・ベビー事業の本格化などで売上高1230億円を計画する。
ミラオーウェンが100億円超
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