モラージュ佐賀(佐賀市、運営は双日商業開発)は23年3月期、売上高111億2200万円(前期比9.7%)とコロナ禍から順調に回復している。今期も1割程度の増収を見込んでおり、これが実現すれば「コロナ前を取り戻すばかりでなく、開業以来最大の売り上げになる」(野田圭佑支配人)。開業から20年、特徴を持った強力な2番手としての戦略が進んでいる。
映画館で差別化
前期の増収は、人流の回復期に活況となった映画館による集客効果が大きかった。モラージュ佐賀を地域で特徴づける機能が、コロナ禍からの回復を後押しした。
モラージュ佐賀は03年3月の開業。現在、営業面積4万5000平方メートルに120店が揃う大型SCだが、同じ佐賀市内で2キロほどの近距離に、5万8000平方メートルに200店以上が揃うより大きなイズミのゆめタウン佐賀がある。モラージュの映画館は、そのゆめタウンが開業した06年に対策として開設したものだった。ただ、モラージュはより大型のSCとの競合にさらされ続けることになり、エリアで強力な2番手としての地位を固めることをテーマとしてきた。
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