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バーバリー ローウエストのトレンチでさっそうと
【ロンドン=青木規子】ダニエル・リーによるバーバリーの初めてのサマーコレクションは、想像以上に爽やかなムードに包まれた。会場は、公園に設置された大きなタープの中。公園のベンチを思わせる座席には、キルティングのブランケットと水筒が置かれていた。心地良い風が吹き抜ける会場に、初夏のアウトドアの要素が詰め込まれた。
勢揃いしたのは、ブランドのコードを進化させた新作だ。冒頭はトレンチコートの新提案。縦長シルエットをローウエストで切り替えて、こなれたエレガンスを表現している。使われるのはシルクのクレープバックサテンやリネン、コットンなどさまざまなウェートのギャバジン。エポーレット付きの肩は滑らかにドロップし、官能的な抜け感を作る。襟を立ててさっそうと歩く姿は洗練されている。
スカーフ風のチェーン柄も主役の一つ。バッグの金具にも使われているアウトドアガジェットのようなバックルが描かれていて、クラシックなチェーン柄とはひと味違う軽やかさ。繊細な手描きが、トレンチコートやラッフルのドレスをモダンに彩っている。セミフレアドレスには英国らしいチェリーやイチゴ、イングリッシュガーデンの花々をプリント。白にブルー、朱赤に白といった色のバランスが絶妙だ。