西武プロパティーズが運営する軽井沢・プリンスショッピングプラザ(KPSP)は、17年度(18年3月期)売上高が95年の開業以来初の500億円超えとなる見通しだ。16年度は492億円で500億円にわずかに届かなかったが、17年度は年間を通して好調に推移した。レジ客数は15年度以降、年間1000万人を超えている。
17年4~11月は前年同期比4.6%増と高い伸びで推移。例年11月後半に開催するプラチナバーゲンを17年は11月2~12日に開催し、11月後半に「ブラックフライデー」(23~26日)としてもう一つのヤマ場を作って商戦を盛り上げた。プラチナバーゲン期間の売り上げは25億円と前年の同バーゲン期間を27%上回った。
例年、夏場に比べて売り上げが下がる冬場の活性化を図るため、テレビCMや各種イベント、販促を例年より強めた結果、年末年始(12月26日~1月8日)が6%増と好調。2月は単月売り上げで過去最高を達成した。
訪日外国人観光客の客数、売り上げもここ数年増加傾向にある。特に台湾、タイ、香港でのKPSPへの誘客を目的にした施策が功を奏しており、これらの国・地域からの来場が増えている。団体バスによる来場に加えて、このところ東京などから新幹線を使って日帰りで来る海外客が増えている。軽井沢町の観光協会と連動した来街促進効果も実ってきた。国内客も新幹線の開通により北陸からの来場が増加傾向にある。
スポーツ・アウトドアやラグジュアリーブランドが好調なほか、国内ブランドではレディスカジュアルの人気が根強い。大型フードコートや「味の街」の飲食も順調に伸ばしており、特に週末や連休、夏場などは混雑し、外国人客も多い。
同施設は95年7月に土産物を中心とした店舗でスタート。アウトレット店を中心にした商業施設になったのは97年のイーストオープンからで、14年には7期目の増床を行い、店舗面積4万2000平方メートル、240店舗の国内を代表するアウトレット施設となった。東日本大震災などの影響で12年度に売上高を若干落としたが、開業以来順調に売り上げを伸ばしてきた。特に7期増床後に400億円台後半を達成し、15年度、16年度はともに500億円にわずかに届かなかった。
