伸びている企業(アパレル)は、チャレンジ精神がある。だけでなく、実際にチャレンジを具体化している。そして、ここでいうチャレンジの主体は、20代から30代の若い世代!・・・と、こう書くと、至極もっともなことだといわれるでしょう。でも、これは、事実ですよね。空気が動いている、淀んでいない!
若い人にも目標感が見えている。とくに、「現場」のスタッフからチャレンジ目標が見えている。これが大切なポイントです。
少し見方を変えてみます。
成長過程にあるグループ(ブランド、あるいは企業)は、営業面積の拡大とともに、スタッフのモチベーションも高いケースが多いものです。今、まさに成長過程に入りだしたグループの「勢い」には確かなエネルギーを感じます。
このグループでは、おそらく計数目標の数値と、スタッフの仕事の対価が許容範囲内でコントロールされています。つまり、無理がない。
成長から成熟に入る段階で、スクラップ&ビルドを断行し身の丈に合ったスケール感を維持して、中身を詰めることに向かい合ったグループは、営業面積はほぼ一定の規模を保ちながら、スタッフのモチベーションも高い状態をキープします。
例えば、トラッドをベースにしている中堅のグループなど、しっかりしたブランディングを感じます。このグループでも、計数目標とスタッフモチベーションの破綻は見られません。
成長から成熟に入るタイミングを逸し、スケール的成長にばかり気を取られたグループは、やがて不振店舗を抱えることになり、人材も薄まっていきます。現場スタッフの健気なモチベーションに支えられても、永遠に続くことはなく、急速な拡大が招く売上不振。
その結果を受けて、経営的な判断をせざるを得なくなります。ブランドスクラップ、人員削減などなど。この段階で、優秀な人材の流出、スタッフモチベーションの急速な低下という憂き目にあいます。
このグループでは、計数目標字体が、手が届かない「意欲論、机上の数字」にすぎない場合が多く、さらに、「ガンバリズム」で何とかしようと尻を叩きながら、一方では顧客満足、おもてなし接客などを声高に叫ばれます。
相反しかねない二つのことをスタッフに求める傾向が見られます。計数目標と仕事の軸に矛盾が生まれています。これこそが、「停滞」の原因。
巨大化した大手アパレルが苦しむ現状は、こんな当たり前の図式にも気付かずに、相変わらず古いマネジメントで、現場を何とかしようとしているからです。
中には、ドラスティックに「判断」を重ねて、スタッフのチャレンジシステムを上手く活かすことで、若い人材の活性化を維持しているグループもありますが、これは稀有な例です。
20代、30代がやる気に満ちている。やはり、若い人の力が必要と言うことに尽きます!そう、もともとはやる気に満ちている20代、30代なのですから!
20年のアパレル体験で痛感したこと=仕事の悩みは、本当のところ、「人間関係」。2000年に、「レックス」を設立。「仕事を楽しむスキル」を学んで、「元気な現場」をつくるサポートをスタート。自分が「楽しい!」と感じれば、相手にも好感度が伝わる!大手アパレルとの長いお付き合いで、スキルは常にバージョンアップ中!