菅公学生服(岡山)と岡山南高校は、産学連携実学体験プロジェクトの今年度の企画「SHIN制服プロジェクト」の最終報告会を行った。「社会問題を解決する制服」をテーマに同校の服飾デザイン科の2年生(40人)が三つの女子制服企画の試作を披露した。
3企画のテーマは「資源の枯渇」「在日外国人の増加」「地方の衰退」。同科2年生らは各テーマに基づき仮想の高校を設定。そこで学ぶ高校生を取り巻く生活環境や通学スタイルなどを検討し、仮想高校に提案する制服を作るという形で企画を進めた。
試作したのは、石油原料の削減につながる半合成繊維のトリアセテートを使い、襟を取り外せば卒業後も礼服として使える制服や、多様な肌の色に合わせやすい色柄を使い、ムスリムの女子高生にも好まれるワンピースタイプの制服。
また、地方で自転車通学する学生を想定したラップスカート風キュロットの制服や夜道の自動車事故から学生を守る再帰反射糸を部分使いしたソックスなどもある。
プロジェクトを指導した岡山商工会議所青年部は講評で、生徒らの取り組みをたたえるとともに、チームで取り組むことの大切さや制約の中で物を作ることの難しさ、自分のアイデアを発信すること、アイデアを醸成するための知見の蓄積の重要性を改めて強調した。