ケケン テキスタイル・エクスチェンジ規格 来月から認証業務開始

2021/03/19 06:27 更新


 ケケン試験認証センターは4月、テキスタイル・エクスチェンジ(TE)規格の認証業務の受け付けを始める。TE認証制度の認定機関であるNITE(ナイト、製品評価技術基盤機構)が、ケケンをTE規格認証機関として3月19日付で認定し、国内では初の認証機関となる。「サステナブルファッションエキスポ」(3月23~25日、東京ビッグサイト)ではTE出展ブースで認証業務開始をアピールする。4月中旬には認証申請説明会を開く。

(監物敏充)

 ケケンは、現場監査を実施し生産履歴管理(加工・流通過程の連鎖的な管理)をチェックするプロセス認証業務を行う。製品に認証された材料が確実に含まれることを証明する「コンテンツクレーム認証」と、これに加えサプライチェーンの労働環境、環境マネジメント、使用薬品を審査し認証された工程で加工された製品であることを証明する「プロダクトクレーム認証」の2通りを実施する。

 コンテンツクレーム認証は、製品に含まれるリサイクル材料に関する認証基準「リサイクル・コンテンツ基準」(RCS)、オーガニック材料に関するオーガニック・コンテンツ基準(OCS)、アニマルフェア(動物福祉)・土壌管理・社会的基準をクリアした羊毛に関するレスポンシブル・ウール基準(RWS)、アニマルフェア基準をクリアした羽毛に関するレスポンシブル・ダウン基準(RDS)の四つがある。

 一方、RCSに加え社会・環境・化学的要件を含めた製造プロセスの認証基準「グローバル・リサイクル基準」(GRS)は、プロダクトクレーム認証だ。認証製品には識別マークを付けられ、その表示もケケンが認証する。

 OCS、RWS、RDSは原材料が国内に入って以降のプロセスを対象とする。RCS、GRSはリサイクル原材料を認証するリサイクラー範囲を除くが、認証申請企業の要求があればNITEに認証機関の追加申請し、認証業務を実施する。

 本所寛理事長は「世界の商売の土俵に乗るには、国際認証が標準装備すべきものとなった」という。20年8月に開いたリモートセミナーには400人が参加し、その後反響も大きくGRSやRWSについて商社・メーカーなどからの問い合わせも多い。

 21年度からの3カ年計画の重点として推進し、業界や消費者へのアピールを強める。



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