【記者の目】SC開発にブレーキも… イオングループは増床含め拡大を継続

2024/02/05 12:00 更新有料会員限定


イオンモール太田は4月に増床オープンする

 SCの開発にブレーキがかかっている。建築コストが上昇、建設の人手不足が深刻なためだ。コロナ下よりは改善したとはいえ、テナントの出店意欲も高いとは言えない環境にあるが、イオングループ各社は、地域特性に応じた施設の多様化、価値が高まる都市部の活用を進めることで、24年度、増床を含めてそれぞれにSCを拡大する。

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大型施設の開業延期

 日本ショッピングセンター協会の調査によると、24年の開業予定のSCは27にとどまる。実際は多少の出入りはありそうだが、決して活発といえなかった23年の34をも下回る見通しだ。開発期間がコロナ下にあったこともあるが、オーバーストアと言われていたところに高齢化、人口減が進み、開発の意欲が徐々に落ちていたところで、材料費を含めた建築コストの高騰、建築業界の人手不足が顕在化、とりわけ大型施設の開発に収益が見込めない状況にあることがディベロッパーの足を止めている。そうした中、イオングループ各社はそれぞれの成長戦略を描いている。

 イオンモールは24年度に国内で予定していた「イオンモール須坂」など、大型の2施設の開業を25年度以降に延期している。建築費の高騰などによるものだが、代わりに既存施設の活性化に力を注ぐことにしている。横浜ワールドポーターズなどに手を入れることを決めたほか、SCに過ごす場としての役割が高まっていることに応じた環境整備が進みそうだが、有力の施設の増床にも取り組む。

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