横浜駅西口のジョイナス 衣料品中心に売り上げ順調

2019/03/26 06:26 更新


 相鉄ビルマネジメントが横浜駅西口で運営するジョイナス(地下2階~地上4階)は、きめ細かな店舗の入れ替えと既存の改装によるMD活性化策とテナントとの連携による顧客拡大策が実り、衣料品を中心に売り上げが順調だ。19年3月期の全館売上高(核店舗の高島屋横浜店を除く)は3月10日までで前年同期比3%増、衣料品も同2%増と伸ばした。

(有井学)

 10日までの衣料品以外の売り上げは食品が3%減、サービスが4%減だったが、飲食が1%増、文化用品・雑貨が3%増、身の回り品が2%増。フロア別では17年に改装し、コスメ・雑貨主力店「アインズ&トルペ」やカフェ「タリーズコーヒー」などを入れ、集客力を高めた3階が6%増と引き続き好調。ファッション・雑貨、飲食・食物販など幅広い業種を揃え、通行量が最も多い地下1階も5%増、相鉄線改札階の地上2階も2%増とした。ヤングレディスファッション中心の4階は1%減だったが、「下期から復調している」(宮崎勝之横浜営業所所長)。

 衣料品が健闘したのは「テナント運営企業の本部を含め、情報共有を頻繁に行い、商品投入時期の調整やMDの修正などにつなげている」ことに加え、ポイントカードの購買データを活用した販促をフロアの特性に合わせて実施した成果だ。カードデータをもとに、共用部での異なるブランドのコーディネート提案を強化、4階を中心に「買い回りが増えた」という。

 ポイントカードは15年12月に発行を開始、有効会員数は前期末の31万7000人から今年2月末で39万3000人に増え、顧客基盤が拡大した。昨年4月に相鉄線二俣川駅に開業したジョイナステラス二俣川と既存の相鉄ライフとの相互利用を開始した効果も大きい。

 今期はシーズンやモチベーション時期に合わせた全館販促に加え、「コトを提案する」ため、テナント参加型を中心にしたワークショップを積極化し、成果を上げた。ワークショップと物販催事を連動させた企画も「好評」で、1月15日~3月14日にはイチゴをテーマにした全館イベントを行い、同時期の集客と売り上げにつなげた。

 昨年に改装した4階のレディス「フーズフーチコ」「マジェスティックレゴン」などが売り上げを伸ばし、3階に昨秋に導入した「プラステ」が好スタートを切るなどMD活性化の成果も大きい。今春も2月から3月1日までに12店を刷新。Tシャツ・雑貨「オジコ」、レディス「オフオン」「キューブシュガー」などを入れた。既存店は3階の「プロポーション」を「プロポーション・アリュール」に改装し、フレグランスを加えるなどした。

 来期は「わざわざ立ち寄ってもらえる施設」を重点テーマに据え、イベントのほか、ICT(情報通信技術)の活用にも力を入れる。

ワークショップと物販催事を連動した大型販促で成果(2~3月に開いたイチゴをテーマにしたフェア)


この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事