今春にスタートした皮革のサステイナビリティー(持続可能性)を発信していく事業「シンキング・レザー・アクション」に次いで、消費の活性化に向けたプラットフォーム事業に着手した。いかに日本製の皮革と革製品の魅力を感じてもらえるか。付加価値を伝える環境作りに力を入れている。
【関連記事】《座談会》革はエコでサステイナブル 食肉の副産物という理解広げる
戻り切らない受注
――消費の現状は。
婦人靴では成長企業も出てきていますが、皮革業界全体の経営環境の厳しさは変わっていません。まだらな印象です。浅草の婦人靴メーカーでいうと、ローファーなどのカジュアルシューズの工場は、作り切れないぐらい注文が続いていますが、ハイヒールが得意なエレガンス系のメーカーの受注は回復していません。前者は、技術者不足が問題になっていますが、メーカー間で協業しながら量産を成り立たせる新しい動きも出てきました。一方、紳士の革靴メーカーは全般に苦戦していると聞きます。取引先だった専門店企業が、海外の工場を使うようになった経緯もあるようです。
――価格改定がそれほど進んでいない。
この記事は有料会員限定記事です。繊研電子版をご契約いただくと続きを読むことができます。
すべての記事が読み放題の「繊研電子版」
単体プランならご契約当月末まで無料!