《業界団体トップに聞く》日本皮革産業連合会 藤原仁会長 革製品の価値伝える環境を

2023/08/10 12:00 更新有料会員限定


藤原会長

 今春にスタートした皮革のサステイナビリティー(持続可能性)を発信していく事業「シンキング・レザー・アクション」に次いで、消費の活性化に向けたプラットフォーム事業に着手した。いかに日本製の皮革と革製品の魅力を感じてもらえるか。付加価値を伝える環境作りに力を入れている。

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戻り切らない受注

 ――消費の現状は。

 婦人靴では成長企業も出てきていますが、皮革業界全体の経営環境の厳しさは変わっていません。まだらな印象です。浅草の婦人靴メーカーでいうと、ローファーなどのカジュアルシューズの工場は、作り切れないぐらい注文が続いていますが、ハイヒールが得意なエレガンス系のメーカーの受注は回復していません。前者は、技術者不足が問題になっていますが、メーカー間で協業しながら量産を成り立たせる新しい動きも出てきました。一方、紳士の革靴メーカーは全般に苦戦していると聞きます。取引先だった専門店企業が、海外の工場を使うようになった経緯もあるようです。

 ――価格改定がそれほど進んでいない。

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