【純国産デニム、ジーンズ誕生50年】座談会:ジャパンジーンズの未来と課題価値の追求・新たな流通も目指す 国内生産背景は不足気味に

2023/02/03 15:00 更新有料会員限定


座談会風景

 73年に純国産デニム、純国産ジーンズが誕生してから23年は50年目にあたる。当時これらを初めて実現したのが、クラボウ(大阪市)とビッグジョン(岡山県倉敷市)だった。ジーンズビジネスの経験が豊富なドクターデニムホンザワ(東京)にも加わってもらい、世界的に評価の高いジャパンデニム、ジーンズについて、目指すべきことや課題を話してもらった。


参加者

  • クラボウインターナショナル 営業本部テキスタイル部第2課長 宮﨑忠さん
  • ドクターデニムホンザワ 代表取締役社長 本澤裕治さん
  • ビッグジョン 代表取締役社長 清水剛さん


多くの協力で実現

 ――純国産デニム、ジーンズ誕生から50年になる。

 清水 戦後の50年代後半に米国から輸入した中古ジーンズが日本に上陸し、飛ぶように売れました。当社は米国製デニムを使ったジーンズを手掛けるようになりましたが、そこからたったの3年間で、日本製デニムを使った純国産ジーンズ1号を完成しました。クラボウをはじめ多くの方々が協力し合って実現したものです。

 「ビッグジョン」は23年4月に純国産ジーンズ50周年記念の限定ジーンズを販売する予定です。非常にシンプルですが、丈夫でしっかりした作りが特徴です。当時創業者が目指していた米国の商品に負けない品質で、量産のできる工業製品になります。

清水さん

 宮﨑 国産デニム第1号となった「KD-8」は、ロープ染色を採用した広幅織物です。世の中の流れに対応して、オーガニックコットンを採用したものなども開発し、現在も輸出しています。歴史のあるデニムとして海外の多くの方からも知られています。

 本澤 アップサイクルの仕組み「ループラス」を組み合わせたKD-8を、海外の有力ブランドが使っていますね。

 ――日本のジーンズマーケットを振り返ると。

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