時間(とき)と音楽のハーモニーをスクリーンで♪(宇佐美浩子)

2014/11/22 15:01 更新


クリスマスシーズンに向け、ハートフルなシネマとの出合いが増すこの頃。スクリーンから聞こえてくる音楽もまた、どこかココロを温かく包みこんでくれるように思う。

たとえば、「MIRACLE デビクロくんの恋と魔法」の音楽は、ストーリーとの素晴らしい共鳴が忘れがたい。


 
 ©2014『MIRACLE デビクロくんの恋と魔法』製作委員会 ©2013中村航/小学館


 というのも、永遠に聞き継がれていくであろう山下達郎の名曲「クリスマス・イブ」をモチーフに書き下ろされた小説の映画化であり、さらには山下達郎本人が、前述の作品をテーマ曲として提供するほか、30年ぶりの音楽監修として披露するロマンティックでノスタルジックな選曲もまた感動的だから。音楽は時空を超越して愛されるものだなぁと思うことしきり。

なお、キャストはすでにご存じの方も多々おいでとは思うが、おさらいを。

 漫画家への夢を追い続ける書店員の主人公を、嵐のメンバーとして活躍する相葉雅紀が映画単独初主演。近所に住む幼なじみで腹心の友を好演する榮倉奈々と絶妙なハーモニーを奏でている。彼ら2人を含む4人の男女の運命的相関図と片思いの連鎖が、クリスマス・イブに向けてドラマチックに繰り広げられていく、ミラクルな恋物語。

 本作のキーパーソン的存在のアニメ、デビクロくんの声優を劇団ひとりが味わい深く競演。

MIRACLE デビクロくんの恋と魔法

11月22日より全国ロードショー!




 続いて聞こえてきたのは、静寂と受賞歴もあるハンス・ジマーによるゆったりとした音の広がりが、新たな宇宙への旅を創出するクリストファー・ノーラン監督(脚本・製作も兼務)の新作「インターステラ―」。

ちなみに本作に関する資料をチェックしていると「音楽を先に作り、その伝達を映画に委ねる」という表記がある。つまり一般的な通常のパターンとは逆の進行だったわけだ。

マシュー・マコノヒー演じる主人公の農夫クーパーは、元テスト・パイロットエンジニアのキャリアを持つ父親。その娘との約束「必ず、帰ってくる」。

地球での人類生存可能期限が迫る中、宇宙探索という人類の未来を見つける重要なミッションを担うチームの一人として、父は彼方へと旅立っていくのだが・・・共に任務を遂行する科学者アン・ハサウェイのハンサムな演技がキラリと光を宿している。


11月22日より新宿ピカデリーほか他全国ロードショー。
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「愛だけが時間も空間も超えられる」

この永遠に心に刻まれる名言の一つとなりそうなセリフも印象的な前述の映画「インターステラー」にて、キーアイテムとして登場する時計。一つは主人公である父親の時計、そしてもう一つはその娘が着用する時計、これらはいずれもアメリカ生まれのブランド「ハミルトン」の製品だ。


 

ちなみに当ブランドは、古くはエルヴィス・プレスリー主演作「ブルー・ハワイ」(本人着用)に始まり、「2001年宇宙の旅」、「メン・イン・ブラック」や「オーシャンズ・イレブン」などなど、これまでに400作品以上ものハリウッド映画に登場しているとか。

参考までに、本作の監督ならびに製作スタッフの頭の中には、予めフェースやベルトなどに関して「どのようなデザインにしたいか」というイメージがクリアだったのだそう。

それを受け、ハミルトンのデザイン・製作チームが協業し、父親にはすでに販売していた「カーキ パイロット デイデイト」を、娘には本作のためのオリジナルデザインを完成させたという。

「映画の発展に貢献したい」そんなブランド独自の信念により実現したストーリーだ。

なお本作公開を記念し、父親着用のモデルが日本でも限定本数発売となった(国内正規販売店にて流通本数200本限定)。時をシェアするパートナー、時計を選ぶことの楽しさをシネマから学んだような・・・



うさみ・ひろこ 東京人。音楽、アート、ファッション好きな少女がやがてFMラジオ(J-wave等)番組制作で長年の経験を積む。同時に有名メゾンのイベント、雑誌、書籍、キャセイパシフィック航空web「香港スタイル」での連載等を経て、「Tokyo Perspective」(英中語)他でライフスタイル系編集執筆を中心に活動中



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