京都の三条通りで靴磨きサービス店「ハーク・キョウト」を運営するHARK KYOTO(京都市、寺島直希代表)は24年12月中旬、大阪・梅田のハービスプラザ1階に出店した。京都の店は雑居ビル4階にあり、「わざわざ目がけて来てもらう立地」だが、大阪の新店は認知度向上を狙った。提供するサービスも靴磨きだけでなく、バッグや財布など革製品のメンテナンスまで請け負う。
寺島さんは国内外のストリートで靴磨きの技術を磨き、「靴磨き選手権2019」に優勝した経歴の持ち主だ。20年12月にハーク・キョウトを開設し、22年に法人化。「靴磨きをもっと美しく、格好良いものにしたい」という目標を胸に、SNSでも発信していて、インスタグラムのフォロワーは3万5000人いる。23年から高級賃貸レジデンスと取り組んで靴磨きサービスも担い、現在5棟でサービスを提供している。
自店で提供する靴磨きは1万1000円から。「この仕事はなかなか単価を上げにくいが、海外では1足1万円超もある」と言う。20色近いオリジナルの靴磨き剤を用意して日本一のサービス提供に注力している。靴磨き剤は浸透性や保湿性までこだわって調合・液体化させたものを使う。
大阪店は15平方メートル弱で、外から中が見えるガラス張りのような空間にした。白を基調にオーク材を使い、明るく重厚感もある店になっている。靴磨きに加え、かばんや革小物、革のジャケットなどのメンテナンスにも対応する。メンテナンスは全国の顧客から郵送で依頼されることが多いことから開始した。スニーカーのリペアやカスタマイズも行っている。
ハーク・キョウトの客層は40~60代が最も多いが、全体の客層は20~80代と幅広い。大阪店はわかりやすく、入りやすい店作りのため、女性客もバッグの修理などでよく来店している。寺島代表は「京都と同様に大阪でもまずナンバーワンの店を目指す」としている。