秋田県大館市にある縫製工場、エスエイチケープロダクト(加藤義明代表)が手掛けるファクトリーブランド「エイル」は、「ネット通販における衣服の購入」に関するアンケート調査を実施、79%の女性が「試着できない不安から、購入を諦めた経験がある」と回答した。調査を受けて、購入断念の課題を解決するため自宅でサイズ違いなどを自由に試せる「おうち試着室」サービスを強化する。
(小川敬)
調査はネットで洋服を購入する際に、「試着できないからサイズが不安」で購入を諦めた経験はありますか」という質問に、「はい(よくある)」79%、「いいえ」21%という回答だった。この結果に「今回の調査で約8割が買う前に諦めている」ことが明らかになり、「これは返品の手間以前に、失敗したくないという心理的ハードルが購買の最大のストッパーになっていることを示している」と分析する。
同社が提供する「おうち試着室」は、「地方の縫製工場の品質を、失敗の不安なく体験してほしい」という思いから生まれた「試着できない」を解決する独自のサービス。
往復送料・返品手数料が完全無料で、サイズ違いや色違いをまとめて注文し、自宅で着比べることができる。通常のECでは返品はネガティブな作業だが、このサービスでは「合わない分は返すのが当たり前」というスタンスをとっており、罪悪感なく利用できる。
店舗の試着室とは異なり、客自身のクローゼットにある手持ちの服とコーディネートが可能で、靴やバッグ、ボトムと合わせて、実際の利用シーンをイメージしながら検討できる。デザインだけで判断するECの買い物から一歩進み、着心地まで含めて納得して選んでもらうためのサービスとして今後も取り組みを強化する。
エイルは、16年に関東から秋田へ移住し、地元職人を引き継いだ形でスタートした縫製工場から22年に誕生した。国内外の百貨店ブランドを手掛けてきた丁寧で繊細な縫製技術を生かし、長く大切に着られる上質な服を提案している。
