阪急阪神百貨店 スマホへの免税還付を日本初導入

2018/12/14 06:28 更新


 阪急阪神百貨店は、日本初となる新たな免税サービス「スマートフォンリファンド」を導入する。18日から阪急メンズ東京で「ウィーチャットペイ」のスマートフォン決済サービスへの免税還付を開始し、「アリペイ」も含めて阪急うめだ本店など各店に順次導入する。

 スマホ決済サービスの本格導入を進めており、免税還付もスマホを活用することで、顧客の利便性をさらに高めることが狙いだ。

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 ウィーチャットペイの〝スマホ免税還付〟は、21日から博多阪急、19年1月下旬ごろに阪急うめだ本店、阪神梅田本店で開始する。アリペイの同サービスは1月末ごろに開始する予定。いずれもほぼ全店に導入する。

 免税還付は従来、現金(日本円)のみだったが、17年秋から「クレジットリファンド」を導入していた。スマホ免税還付は手続き時間が短縮できるほか、口座への還付に時間がかかるクレジットリファンドに対して即時還付のため、還付金を利用した買い物もできる。

 免税還付は現在、現金が8割、クレジットが2割の構成だが、スマホ免税還付の導入で、クレジットを含めた「キャッシュレス(還付)が半分ぐらいになる」と見ている。同社は8月から国内外のスマホ決済サービスのほぼ全売り場への本格導入を進めている。

 訪日外国人の決済手段は、現状はスマホ3割、クレジット5割、現金2割。スマホ決済サービスの広がりでスマホ決済が増える見込みだ。4月に設置したクレジット専用のセルフ免税端末機も、来春をメドにスマホにも対応できるように改修する。

 同サービスは、グローバルブルーティエフエスジャパンの免税書類発行システムに新たな機能を開発したもので、6月ごろから欧州などの空港型免税店で導入が始まっている。市中免税店および日本での導入は初めてという。百貨店など商業施設はインバウンド向けのスマホ決済サービスの導入を進めており、スマホ免税還付も広がることは確実だ。



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