ゴールドウイン、創業地のマラソン大会に3年連続支援

2017/10/31 04:29 更新


大会当日には社員を運営スタッフとして派遣した

 ゴールドウインが、創業の地・富山で地域貢献活動を強めている。29日に開催された「富山マラソン」にゴールドパートナーとして特別協賛。同大会のサポートは、15年の第1回大会から3回目となる。同社は業績に左右されず、継続的に地域貢献できるあり方を目指す。

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 富山マラソンへの支援は、地元のスポーツ振興の一環。今大会では、ボランティアが着用するウェア(約6000着)や、出場ランナーに配る参加記念Tシャツ(約1万2000着)を提供した。大会当日は給水所の運営協力や、私設のエイドステーションも設営。大会前日には「富山マラソンEXPO2017」にブース出展し、記念Tシャツや公認グッズを販売した。

 毎年、手伝いなどで約100人の社員を現地に派遣している。加えて、ランナーとして大会に出場する社員も多く(今年は40人)、「富山マラソンは自分たちで盛り上げる」との雰囲気が社内にできている。

 同社がここまで地元支援に力を入れるのは、過去への反省から。業績不振にあえいだ2000年当時、リストラのため富山勤務者を大量解雇したり、地域のスポーツ支援予算を削った。以来「いつかは富山に貢献したい」との思いが強くなり、業績が回復してきた数年前から「もう一度、地域社会への責任を果たす」と、活動再開を決めた。

 こだわったのは、業績に左右されず継続的にCSR(企業の社会的貢献)活動ができること。通常、スポーツイベントへの協賛費用は、関連ブランドの事業部予算が当てられる。しかし「年ごとの売り上げにより予算の浮き沈みがあってはならない」として、富山マラソンは社長室管轄の案件とした。

 今年5月に設立した、富山のスポーツ振興を目的の一つとする「一般財団法人ゴールドウイン西田東作スポーツ振興財団」も同様の考え方で活動する。ゴールドウインはみずほ信託銀行を受託者、財団を受益者とする他益信託を設定。同信託がゴールドウインの株式を取得し、その配当などによる信託収益を財団の活動原資とし、安定的に事業を行えるようにした。



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