フィレンツェで注文靴を買った理由(小笠原拓郎)

2018/06/18 14:03 更新


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19年春夏メンズコレクションの真っ只中ですが、フィレンツェで新しい靴をゲットしてしまいました。

1年がかりで作ってきたビスポークシューズ。フィレンツェ在住の靴職人の深谷秀隆さんにお願いしていた靴です。美しいフォルムと色、ちょっとレトロにも見える革。相談しながらこの革にして良かったなと思う次第。

私と彼とはもう10年以上前からの付き合い。もともと同郷の愛知県出身ということもあって、ずっと影ながら応援してきました。でもなにぶん、身分違いのビスポーク、手を出すことはないだろうと思っていましたが、ついに手を出してしまいました。

20年以上この仕事をしていると、だんだん欲しいものが減ってきます。みんなが騒いでいる服も、それだったらあの時代のあの服の方がクオリティが高いんじゃない?なんてことがしょっちゅうあって、結局、買わずじまいってことがよくあります。できるだけインディペンデントの若いデザイナーのものを買うようにしているところはありますが、なかなか欲しいものに出会えません。

もう欲しい靴ってあまりないよなー、だいたいウチに靴何足あるんだろう、あと何年働くんだろう、仕事辞めたらスニーカーとサンダルで十分なのかな...といった複雑な思いの中で、今回禁断のビスポークシューズを作ってしまったのは、今、作っとかないと履いて楽しむ時間がなくなるぞ、って思ったからです。

ビスポークシューズだからといってぴったりフィットで快適ってすぐになるわけではありません。むしろ既成靴のように誰でも合うような最大公約数で作っていないぶんカチカチで、足の形にシビアなところがあります。そこを革を柔らかくしながら、足によりフィットさせていくことになります。一緒に育てる楽しみはこれからです。


おがさわら・たくろう 20年近く国内外のデザイナーコレクションを取材してきた記者が、独自の視点でクリエーションを品定め。たまに得意の料理も披露します

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