オーガニックコットン普及プロジェクトの「オーガビッツ」やセルロース繊維「テンセル」を立ち上げ、業界でも先駆けた取り組みを行ってきた豊島は、「持続可能なライフスタイル提供企業」として進化を目指している。バリューチェーンを構築し、トレーサビリティーの確かな原料や素材、製品を消費者に送り届けることに力を入れる。
食品残渣(ざんさ)を染料にする「フードテキスタイル」は、バリエーションが充実し、ファッション製品での採用が急激に伸びている。またトルコの農場から追跡が可能な「トゥルーコットン」、使用済み漁網を回収しアパレル向けにアップサイクルする「アンタングルイット」、縫製工場で出る裁断くずを回収して再び糸にする「エコリッチ」、米国のセルロース繊維「ナイア」を使った「リンクルエアー」など、独自性があり、多彩なサステイナブルの素材群を揃える。
昨年12月にパートナーシップを締結した環境保全団体WWF(世界自然保護基金)ジャパンとは、水スチュワードシップ推進やトレーサブル・オーガニックコットンの普及で具体的な取り組みを進めている。
持続可能な素材開発に努め、消費者にサステイナブルなファッションやライフスタイル商品を提供する「MY WILL(意志)」の理念を追求する。
(繊研新聞本紙20年11月25日付)