【ファッションとサステイナビリティー】クラボウ 社会課題を〝共創〟で解決

2020/11/30 05:00 更新


 クラボウは、人と地球にやさしい事業を目指す「ヒューマン・フレンドリー発想」に基づき、環境問題など様々な社会課題の解決に向け、新しい価値の〝共創〟を推進している。

 その一環で9月末に発表したのが、伊藤忠商事との戦略的パートナーシップの契約。それぞれが持つ環境に配慮した独自の繊維原料や技術を持ち寄り、物作りから販売まで連携を強める。例えば、良質なダウンに相当する700フィルパワー以上を備えるクラボウの3次元構造ポリエステル中わた「エアーフレイク」は昨年、原料を全て使用済みペットボトルの再生ポリエステルに切り替え済み。今夏には伊藤忠の循環型素材プロジェクト「レニュー」のケミカルリサイクルポリエステルを活用したタイプが完成。スポーツやアウトドア、ファッションアパレル、寝装用途に販促を始めている。

 両社は「サステイナブルな社会の実現」をより強力に推進するため、「アパレルサステナブルコンソーシアム」(仮称)の設立も打ち出した。「サーキュラリティー(循環性)を追求するには、流通事業者、消費者のことも考えないと仕組みは完成しない」と指摘。業界の川上から川下まで幅広い企業・団体、大学まで巻き込み、「具体的な活動をしていきたい」という。参画企業・団体などとの勉強会を経て、来春に立ち上げたい考えだ。

全てをリサイクルポリエステルに切り替えた「エアーフレイク」

(繊研新聞本紙20年11月25日付)

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