ファストリ、H&M 循環型ビジネス構築急ぐ 素材調達から自社管理へ

2023/11/29 06:30 更新会員限定


ユニクロが原宿店で開いた古着の期間限定店

 グローバル大手小売りが循環型のビジネスモデル構築を急いでいる。持続可能性と事業成長の両立が狙いだ。糸や原料調達の段階までサプライチェーンを自社で管理し、環境負荷を低減する一方で、店頭で回収した使用済み衣料をリユース・リサイクルする仕組みも整え始めた。

(柏木均之)

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製造上の無駄省く

 ファーストリテイリングは、縫製や素材だけでなく紡績・原材料の調達までの自社管理に乗り出した。「ユニクロ」の全商品で23年春夏から原料の品質、素材製造、縫製の各段階でどの工場を使っているか把握した。

 綿製品は8月末までに取引する紡績工場を絞り込んだ。今後数年以内に、全素材の紡績工程を指定のサプライヤーに集約する。原材料もすでにリサイクルポリエステルでフレーク・チップの品質規格と製造者を指定・集約しており、天然繊維も自社指定の農場や牧場からの調達に切り替える。

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