ファストリ柳井会長 「10年後に10兆円企業目指す」

2023/04/14 11:05 更新


「世界中で愛されるナンバーワンブランドを本気で目指す」と柳井会長

 ファーストリテイリングは10年後に売上収益10兆円企業を目指す。柳井正会長兼社長は「23年8月期(連結)は売上収益2兆6800億円、来期(24年8月期)は3兆円程度になる」とし、来期以降の10年を「第4創業と位置づけ、成長を加速する」考えを示す。

 まずは5年後に売上収益5兆円を目指す。出店加速とECと実店舗連動型の購買体験強化により、中国・香港・台湾から成るグレーターチャイナ、東南アジア・インド・豪州地区、欧米のユニクロ事業の売上収益を国内ユニクロ(22年8月期実績8102億円)を上回る規模に拡大。ジーユー(2460億円)も海外出店で規模を倍増する。

 売上収益10兆円という目標を公言した背景にはグローバル出店で収益源の多様化が進んだことがある。上期(22年9月~23年2月連結)は大幅な増収増益。主力のユニクロは国内が減益、中国大陸も大幅減収減益だったが、営業利益で309億円の増益額の8割を東南アジア、北米、欧州が稼いだ。

 16年から進める働き方改革「有明プロジェクト」によって「商売で情報とモノの流れを一致させる取り組みが着実に成果を生み、真のグローバルブランドになるための道筋が見えてきた」。究極の普段着=ライフウェアというコンセプトが「世界中のお客様の共感を得つつある」との手応えも感じている。

 4月13日の上期決算会見で柳井会長は「過去20年は、ほぼ10年で3倍ずつ売り上げが伸びた」とした上で「次の10年も3倍以上に成長し、10兆円を目指す」と語った。



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