《注目されるファッションロー 経産省・ファッションローWG副座長海老澤弁護士に聞く㊤》海外、デジタル市場獲得の課題を整理

2022/12/08 06:29 更新会員限定


海老澤弁護士

 経済産業省はファッションに関する知的財産や契約交渉などの「ファッションロー」の初のガイドライン策定を目的とした「ファッションローワーキンググループ」(座長=軍地彩弓gumi-gumi代表)を新設した。昨年11~12月に開催し、今年4月末に報告書を策定した有識者会議「ファッション未来研究会」(未来研)での議論と方針を受けたもので、同研究会の作業部会として発足した。11月29日に第1回会議を終え、第2回会議を12月13日、第3回会議を12月22日に開き、今年度中に報告書とガイドラインを策定する。ファッションローの専門家で、同研究会の委員として問題を提起し、同ワーキンググループ(WG)の副座長である海老澤美幸弁護士(三村小松山縣法律事務所)にファッションローを巡る状況とガイドラインの方向性などについて聞いた。

(有井学)

 ――ファッション未来研究会での論点に挙げた背景は。

 ファッションローは産業横断的にカバーしていくことで、柔軟で、業界に寄り添った解決が導ける法分野です。ファッション業界ではこれまで、法律への対応が後回しの状況でした。もちろん、これまでも何らかの法的な問題はあったのですが、ビジネスをスムースに動かすための相談はあまりありませんでした。

 ファッションローはビジネスを加速させることができる法分野であり、体系化することで、未来研が目指すファッション産業の発展を後押ししていくことが重要と考え、問題を提起しました。ガイドラインの策定もその考えに沿ったものです。

仮想空間で模倣問題

 ――ファッションローを巡って起こっている問題は。

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