レナウン「ダーバン」 50周年で希少品を訴求

2019/10/31 06:30 更新


 レナウンの「ダーバン」は来年50周年を迎える。20年春夏には希少性の高い記念商品で顧客満足を高めるとともに、新ラインの投入による次世代顧客の獲得を狙う。50周年に向けては今春夏から、新たなブランドアンバサダーを起用した販促活動を強化し、成果も出ている。

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 記念企画では、主力のスーツでロロ・ピアーナ、ピアチェンツァなどのイタリア・テキスタイルメーカーと共同開発した生地を使った商品を数量限定で販売する。日本毛織と共同開発した「ジール」では希少な原毛を使い、50年前の柄をリバイバルし現代的にアレンジした生地を使ったスーツも出す。

 コートでは桐生産地で作った生地を使う。また、ブランドの頭文字「D」をモノグラム柄にしたアウターも揃える。新しくストレッチ性に優れた生地「T・トーニャ」を使った高機能なスーツも出す。

 新ラインとして「レッドレーベル」を復刻する。30~40代の新規客獲得を目指し、ビジネススタイルの多様化に対応したセットアップ企画が中心。ウールと「ソロテックス」を使った生地を採用した生地は縦横ストレッチと吸水速乾性に優れる。6万3000円。

 来春夏の後半戦に向けたクールビズ対応でもセットアップ中心のアンタイドスタイルを提案する。家庭洗濯可能なストレッチ性も高い生地をはじめ、リネン混ストレッチ、綿ナイロンなどで快適な着心地を訴求する。

 サステイナブル(持続可能)な取り組みとして、回収された不要衣料から生まれた再生ポリエステルを使用したアイテムを販売する。再生ポリエステルに麻を混ぜたジャージージャケット(5万円)もある。

 50周年のプレ販促をかけた今春夏商戦は、既存店ベースで4%増となった。スーツは2%増。ジャケット9%増、スラックス5%増だった。特にジャケットは6~8月2ケタ増。アンバサダーとして、俳優の吉田鋼太郎氏、藤原竜也氏を起用した宣伝効果が大きく、新規客は30%増となった。

希少性の高い素材を使い限定販売するスーツ(20年春夏物)


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