24年度までの3カ年計画を終えたコックス。7期続いていた赤字を22年度に黒字化、以降も増収増益を続け収益体質を固めた。21年5月に就任、3カ年計画の2周目に入る三宅英木社長は「これが一番勝てる戦略」として、「ポストユニクロのナンバーワンファミリーカジュアルブランドを目指す」と話す。
同社の「イッカ」や「イッカ・ザ・ビューティフルライフ・グリーンストア」は、この間の原価上昇のもとで価格を維持してきた。品番数をかつての4分の1程度に絞り込んで精度を高めるだけでなく、東南アジア生産の活用を広げて一品単価の上昇を避けてきた。そして、ユニクロを含め他社が引き上げてきたことから、メンズ、レディス、キッズが揃う業態の中でユニクロと「同じ価格帯で勝負ができる唯一の存在になった」という。このポジションを生かすものだ。
すでにSC内でユニクロに近接するような店は売り上げが良くなっているとしており、商品開発のほか接客力向上に力を注ぎ、ユニクロをベンチマークに成長を目指す。