「ブルガリ」 日本で10年ぶりに展覧会 色彩をテーマに

2025/09/18 11:00 更新NEW!


 ブルガリは9月17日から、東京の国立新美術館で「ブルガリカレイドス色彩・文化・技巧」展を開いている。日本での展覧会は10年ぶりで、過去最大の規模。

 ブルガリグループのジャンクリストフ・ババンCEO(最高経営責任者)は会見で、「色彩はブルガリのアートそのもの」とし、「我々が色彩の巨匠となったのは、ブランドがスタートした19世紀のローマが非常に彩り豊かな街であったから。そのルーツを忘れてはならない」と語った。

ブルガリグループのジャンクリストフ・ババンCEO

 会場にはブルガリ・ヘリテージ・コレクションと個人コレクションからの約350点のジュエリーのほか、アーティストの森万里子氏、ララ・ファヴァレット氏、中山晃子氏が各人の色彩への考察に基づく作品を展示している。

中山晃子氏の作品

 会場デザインは建築家ユニット「サナア」の妹島和世氏と西沢立衛氏が担当。2000平方メートルの空間を幾重にも反復するイチョウの葉型の透明の小部屋で仕切った。イチョウは東京都の木であるとともに、ローマのカラカラ浴場のタイルの反復パターンとも重なり、日伊をつなぐモチーフ。

イチョウ型の小部屋で仕切られた会場

 展示は3部構成。「色彩の科学」をテーマにしたスペースは、原色や二次色といった色の関係性を提示しながらジュエリーを見せる。エリザベス・テイラーに愛されたエメラルドのネックレスも展示。1950代以降には貴石に加え、半貴石も取り入れた複雑な多色構成のジュエリーが登場し、ブルガリらしい色彩の軌跡もたどることができる。12月15日まで。

展覧会を象徴するブレスレットにもなるソートワール
多色使いとカボションカットがブルガリらしいネックレス


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