バロックジャパン「リエンダゴルフ」 ゴルフ初心者が作ったウェアに共感

2023/12/19 06:26 更新


「ゴルフを始めるきっかけに」と伊藤さん(左)、期間限定店を重ね「自信がついた」と話す嶽本さん(ダブルイーグル恵比寿店で)

 バロックジャパンリミテッドのゴルフアパレルブランド「リエンダゴルフ」が成長している。ゴルフが趣味の社員2人が企画する商品で、女性の共感を得ている。今秋冬は品番数を前年の倍の30に増やし、事業を本格化した。ゴルフ専門店で開いている期間限定店も好評だ。

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気分上げたい

 21年春夏物から始めた。ディレクターの嶽本真里さんと伊藤桃子さんが、リエンダの事業部長に提案したのがきっかけ。

 「ゴルフに興味はあるけれど、ゴルフ用品を買い揃えるのにお金がかかる」(嶽本さん)悩みを解消し、「女心をくすぐるウェアで気分を上げたい」(伊藤さん)気持ちに応えた商品は、20~30代の女性に響くと考えた。

 開発当時は2人ともゴルフ初心者。商品企画は苦戦し、スカートに、ボールなど小物入れを下げるDカンすら付いていない状態だった。2人は、商品を作っては実際に着用してゴルフ場で練習し、必要な機能を素材や付属品で加えながら改良を重ねた。

 リエンダが得意とするフェミニンなデザインを踏襲する。今秋冬物では、インラインで毎年人気のシャギーのニットトップとスカートが売れた。両腕のロゴの刺繍でスポーティーな印象にし、スカートにはDカンやインナーパンツを付けた。3色あり、ウェブでも完売した。

売れ筋のシャギーのトップとスカートは「ゴルフ場だから着られる色、丈感」

買い足しできる

 平均価格はニットトップで1万円台前半、ボトムで1万円台半ば。「女の子は色々な服を着たい」とし、買い足しやすい価格を意識する。手に届く価格で、ラウンドデビューやゴルフを続けることのハードルも下げられると期待する。

 販路は自社ECとゴルフウェア通販サイト「キュルキュル」「GDOゴルフショップ」。リアルでは、シーズン立ち上がり時にリエンダの既存店で売り、今年9月には高島屋新宿店で期間限定店を開き、12月25日までゴルフセレクトショップ「ダブルイーグル」恵比寿店で販売している。

「ダブルイーグル」恵比寿店の期間限定店は既存客以外のゴルフが趣味の客にも好評

 課題は認知向上だ。ゴルフ専門店などでの常設販売を狙う。5月にはイベント「リエンダゴルフカップ」を開催した。リエンダが強みにするSNS発信にも力を入れている。信用を高めるためにも、2人がゴルフをする動画を投稿し、「ゴルフネットワーク」を広げている。

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