3月の繊維倒産 3カ月連続で負債額2倍以上

2023/04/10 06:25 更新


 信用交換所によると、3月の全国繊維業者の倒産(負債額1000万円以上、整理・内整理含む)は41件で、前月比16件の増加、前年同月比では21件の増加となった。件数が40件を上回るのはコロナ禍前の19年7月の45件以来。

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 負債総額は123億5900万円で、前月比2.2倍、前年同月比でも2.3倍と急増した。負債総額は1月から3カ月連続で前年同月比2倍以上の増加となった。

 負債額10億円以上の大型倒産はアッシュ・ペー・フランスとフジライトカーペットの2件、5億~10億円は7件、1億円以上も19件発生した。少額倒産だったこれまでとは状況が変わり、コロナ禍前の水準に戻る気配がうかがわれる。

 業種別では、小売商15件、紳士・婦人・子供服・被服製造卸8件、ニット製品・洋品雑貨製造卸が6件、染色整理・特殊加工と呉服・和装製品がそれぞれ3件だった。原因別では業績ジリ貧が39件、業績急変が2件だった。

 倒産状況はコロナ禍前の水準に戻りつつあり、各種コロナ政策により先送りされた倒産案件が今後多発することも考えられるとしている。



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