イオンモールの中国20施設目となるイオンモール常熟新区(江蘇省)が6月28日、オープンした。ドミナント充実による認知度向上を見込んでいる。さらに「ストレスをなくし、リアルを存分に楽しんでもらう」(千葉清一副社長財経担当兼海外事業担当)最新のデジタル技術を盛り込んだ施設として打ち出す。
【関連記事】イオンモール成田の改装 食を充実、回遊性向上
立地は常熟市の開発地域。同社が3施設を運営する蘇州市の北で、17年にイオンモール南通星湖を出店した南通市の南側にあたる。中国で店舗網構築に力を注ぐエリアの一つ、江蘇・浙江でのドミナントを充実した。車で20分圏内の人口が46万人と商圏人口は従来に比べ少ないことから年間の集客は700万人の想定。しかし各種製造業の拠点として所得水準が高めであること、今後の成長が見込めること、さらに競合が少ない中で、ドミナント出店の効果に期待をしている。
3層の総賃貸面積6万3000平方メートルに、GMS(総合小売業)のイオン常熟新区店を核店舗に映画館を含め180店が揃った。このうち38店がイオンモール初出店。食関連を充実、全体の3分の1とし、子供関連を5000平方メートルに集積した。アミューズメントも充実している。ファッション関連は、ユニクロは入るが、中国内で成長するテナントが中心。
デジタル技術の活用ではスマートフォンアプリで利便性の高いサービスを提供する。レストランの予約、最短ルートの音声案内のほか、車両ナンバーを入れると駐車位置も分かるという。館内にあるバーチャル試着用サイネージで登録すれば、スマホで各専門店の服がバーチャル試着できる。「日本にも水平展開したい」としており、ここでの実験を踏まえ、国内のモールに導入することになりそうだ。