ボンジュール、サヴァ!鯖?少し前のことですが、AYAME SOCKS、2017秋冬パリ展示会メンズファッションウィークに行ってきました!1月のパリ、マイナス3度で頬がチリチリする外気温でしたが、滞在中一度も雨に降られることは無く、空気は澄んで青空!それだけで今シーズンが上手くいくような、そんな気分になりました!
今回は久しぶりに海外出張レポートっつーことで、写真に解説を入れつつ、所感をちょっと述べさせていただき、少しでも雰囲気をお伝えできればと思います。
ルーヴル宮殿正面。1月のヨーロッパでこんな青空が見られることはホントにラッキー!
弊社、パリ展示会歴は2009年からとまあまあやっているのですが、メンズ・ウィークに参加したのは今回が初めてでして、3月9月の華やかなレディス・ウィークとはまた全然違い、メンズ業界独特のギュッとした感じが私には新鮮でした。
今回参加した展示会は、RESIDENT SHOWROOMという、ショールームと合同展の機能が一緒になった、初の試みのイベントです。
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実は、今回のこの話、去年のIFFの仕事がきっかけ。私のディレクションしたエリアを気に入ってくれたイギリスのバイヤーが「面白い展示会が立ち上がるけど、出てみれば?」と声をかけてくれ、今回のパリ出展と相成りました。
IFFの時にご一緒したEnharmonic TAVERNさんとCurlyさんも同じくパリに来ており、ブースも近く、アラフォー同世代の我々は毎日ワイワイ楽しくやっておりました。
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左:RESIDENT SHOWROOMカー 中:会えた皆様に大感謝! 右:毎日17時以降に酒がサーブされる
今回は為替の関係で、普段日本円ベースで日本から商売しに来ている私達にとっては向かい風でした。サンプルあがってコスト出して値付けしたら、ちょっと(かなり)高い卸値で商売しなくてはならないって事ですからね。
売りにくいなー。だってユーロ120円でっせ。こういう時は、仕方ないよと状況を受け入れて、パリのショッピングに精を出した方が精神的に健全に過ごせます。笑
逆に、こういう円高の時は、欧米諸国のブランドの皆さんは日本に売りやすいってことですよね。少し前までは、同じ展示会に出展しているヨーロッパブランドの人達を話してみると、皆さん日本にすごく売りたいようでしたが、最近はその対象がもう少し散らばって、中国や韓国の百貨店とか、タイ、シンガポール等のアジア諸国に移行しているような感じでした。
滞在費は安く上がるので、視察に来たり、様子見で海外展示会にチャレンジしたい場合や投資出展の段階では、円が強い今のうちですよね。
私も2007年にブランド立ち上げてこの方ずっと海外ビジネスに取り組んでいるので、これから海外に売っていきたい人からご質問をいただいたりする機会が割とあるのですが、ワタクシ思うに、一度見に来てみたら良いと思います。一度とは言わず、春夏一回、秋冬一回ずつ。百聞は一見に如かず、です。聞くのと感じるのじゃ、その後のやる気も全然違ってきますからね。
6日間みっちり働いたらイヤになったので仕事の話は省略しますが、雰囲気だけちょっとご紹介します。メンズ・パリの合同展やショールームは、だいたいマレ地区に集中しており、リパブリックからバスチーユまでの辺りでカバーされています。
我々のショールームは、バスチーユ駅からすぐ、ナイトクラブ街ロケット通りの入り口あたり。夜になると賑わってきて楽しいエリアです。ウチの敏腕営業部長もロンドンから駆けつけてくれ、いつもの東ロンドンの仲間達も皆パリ入りしており、パリにいるのに何故かいつものメンバーとイギリス式の飲み方で、すきっ腹にガンガン飲み倒し、毎晩ホントに楽しかった(ツラかった)です。
左:ロケット通りRESIDENT SHOWROOM前 中:今回の我々の衣装はサンダースの軍物でお揃い 右:AYAMEブースこんな感じでした
ロケット通りはナイトクラブやバーがそこかしこにあり、一日の終わりに一杯ひっかけるのには事欠きません。これまでレディス展の時はいつも中心部のオペラ周辺に滞在だったので、ホテルも食事も高いしイマイチ疲れる感じがあったのですが、このエリアはとても庶民的だったので私にはしっくりきました。
中日に一回、会場からほど近い伝統的で庶民的なフレンチビストロにて、出展者の皆さんと日本人会をしました。赤いギンガムチェックのテーブルクロスの、いかにもパリの居酒屋って感じで大当たりでした。
店はトリップアドバイザーで決めて、予約は展示会にいたフランス人の方に電話してもらいました。立ってる者は親でも使え、ならぬ、通りすがった者はフランス人でも使え、って事です。笑
左:仕事後に必ず一杯ひっかけて帰る 中:パリ展の放課後アフターアワーズ 右:鴨のコンフィ食べました
やー、しかし10年前と比べると、合同展の働き自体が全く変わってきちゃいましたよね。素直にいい物だけ作って展示会出してれば自然に売れていたあの頃が懐かしいです。時代の変化のスピードもぐんぐん上がっているし、もー大変だ、こりゃ。
日本は比較的やりたい事を自分自身でやり始める事ができる国なので、経済の状況が良い時は色んなテイストのブランドやお店が沢山あったり立ち上がったり、売ったり買ったりも、その選択肢は細分化されています。
逆にマーケットの状況が悪くなると、皆が一斉に同じ方向に流れてしまうような感じで、そうなった時ブランド側は売り先を日本だけで考えていると行き詰まってしまいます。うちみたいな個性的な商品は特に。そんなワケで今回も、やっぱり国境をヒョイと超えて行くフットワークの軽さが重要であるな、と思ったのでした。選択肢は多い方が良い。
ダラダラと所感を書いてしまいましたが、最後に、パリで食べていたものを写真でご紹介します。クリーミーなフレンチ、三日目には焙じ茶シルブプレ、って感じでした。おわり。
左:BIO市場の屋台で食べたクスクスロワイヤル 中:フレンチスイーツは可愛いな~ 右:トラディショナルな仏ステーキ&イモ
気鋭の靴下ブランドAyame’の活動記録。現在年2回、東京、パリ、ニューヨーク、ロンドンにてコレクションを発表、Made in Japanの靴下を世界に発信中 あがおか・あや/Ayame’socksデザイナー/桑沢デザイン研究所卒/2007年Ayame’設立