今回のJFWインターナショナル・ファッション・フェア(JFW-IFF)では、ディテールにこだわった上質な商品が海外バイヤーから注目された。小売価格設定ありきで外部委託した物づくりとは、真逆のハイセンスでクオリティの高い商品を支持する動きが目立った。
メンズブランド「チルドレン オブ ザ ディスコーダンス」はぺイズリー柄のヴィンテージテキスタイルをハンドステッチで縫い込んだシャツや、ビンテージの「リーバイス」デニムパンツを“解体”して、それらの生地を切り替えて縫い合わせたパンツが海外バイヤーの目を引いた。
「英国のハーベイニコルズ、アーバンアウトフィッターズなど、海外バイヤー5社との綿密な商談ができた」。今後、米国の見本市リバティ・ニューヨークを起点に市場開拓を図る考えだ。
欧州のクラシックなイメージを打ち出すメンズブランド「エンハーモニック・タヴァーン」は一見シンプルに見えながら、素材や細部のデザインへのこだわりが特徴。
ウールジャケットはミリタリー調リップストップの繊細な織り柄が入った梳毛生地を使用。コートはコットン・ナイロン複合生地に薄膜樹脂加工を施したペーパーライクな生地を生かす。会場では英・ハーベイニコルズ、アーバンアウトフィッターズなどが注目。「エージェントとの連携を密にしながら英国市場を開拓する」構えだ。
鮮やかでハイセンスな色の取り合わせが特徴の国産ソックスブランド「アヤメ」も海外バイヤーからの引き合いが強かった。既に欧州市場で販売する同ブランドは「製造過程でのデザイン設計ノウハウを持っている。今回のIFFカラーでもパレットのセンスが評価された」と言う。