16~17年秋冬東コレII

2016/03/17 06:50 更新


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 海外発信のトレンドとは関連性が薄いといわれることが多い東京コレクションだが、今季を代表するトレンドであるダークなムードは、多くのブランドが下地として取り入れている。とはいえ、やはり直球の表現は少なく、東京的なフィルターがかかっている。(五十君花実)

 

ハナエモリ

 天津憂がデザインするようになって4シーズン目のハナエモリ・マニュスクリは、「無機物と有機物の融合」がテーマ。軸となるのは、天津が得意とするラッフルやドレープのドレスやツーピース。ボルドーやピーコックグリーン、黒が色調のベースで、いつもより重厚なムードだ。

 コンサバなエレガンスに変化を加えるのは、人工的にしゃらしゃらと揺れるフリンジ状のフェイクファーや、万華鏡模様のように柄を配したチョウのデジタルプリント。プリントには、高性能なスマートフォンカメラで撮影した画像も含まれる。

 伝統あるブランドをモダンにするという点で、最先端のテクノロジーをどう取り入れるかに天津は近ごろ関心が強い様子。VR(バーチャルリアリティー)技術を取り入れたブランドの見せ方なども研究しているという。それもとても面白いが、服のデザインそのものでも新しい切り口が見たい。

 

 

 

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 ディスカバード(木村多津也、吉田早苗)は、やんちゃな気分が抑えられて、ぐっとオーガニックで優しいムードになった。ボロボロに擦り切れた裁ちっ放しの裾や、自分で乾燥機にかけてしまったようなしわしわの縮絨(しゅくじゅう)素材から感じるのは、とがり過ぎないリラックスした感覚。

  とはいっても、根っこの部分にパンクやグランジといった音楽を愛する少年性があるブランドなので、スタイリングは細みのパンツの上にプリーツのエプロンスカートを重ねたり、チェック柄のブルゾンをずるずると腰に巻きつけたり。スカジャンを思わせる鳥の柄を描いたカウチン風セーターに、袖を古着セーターのような編み地に切り替えたMA‐1など、ニットでの表現がチャーミング。

 

 

 

まとふ

 もやのかかった暗闇からモデルが現れる。まとふ(堀畑裕之、関口真希子)は、「おぼろ」をテーマにした。編みや織りの柄で描くのは、葉の重なりや山の稜線(りょうせん)のような模様。どちらもぼんやりとして、本当にその柄かは分からない。オレンジやブルーが差されて少しずつ色の明度が上がっていき、もう一度濃紺や黒に戻っていくという一日の時間の流れを思わせるコレクションだ。

  時間軸に沿って、素材の厚みも変化する。スタイリングは、定番の長着を軸にしたレイヤード。昨秋冬はコーディガンが市場でヒットしたが、思えば長着はまさにコーディガン的で、需要がありそう。全体を通して、あまりにもマチュアな印象になっているのが残念。実際の顧客像に寄り添っているのかもしれないが、もう少しフレッシュさが欲しい。

続きは繊研新聞で


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