ゾゾは、22年3月期以降の数年に渡る戦略として、GMV(流通総額)だけに頼らない利益構造を目指すと表明。関連する重点戦略を示し、同分野において「数年で利益ベースで3ケタ億円を最低限目指す」(澤田宏太郎ゾゾ社長兼CEO)とした。
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重点戦略は①買う以外のトラフィックの増加②生産支援への踏み込み③海外進出を目的とした技術ライセンス販売。トラフィックの増加は豊富なデータとAI(人工知能)を生かし、パーソナライズしたリコメンド提案を今後増加させる。日々サイトを訪れたくなる仕組みを構築し、広告ビジネスにも結び付けたい考え。
また、今期中に「ファンズ」と名付けた販売スタッフ向けの支援アプリのローンチを予定。コーディネート投稿アプリの「ウェア」と紐づけ、誰にどれくらい見られているかなどの効果測定や、店舗からのライブ配信機能などウェブ接客を可能にする。同アプリからの店舗送客手数料を得るなどの収益モデルを想定している。
生産支援では、「ゾゾタウン」で売るためだけでなく、生産につなげた需要コントロールや受注生産といった形でも役立て、サプライチェーンを構築していく。技術ライセンス販売はゾゾスーツ2やゾゾマット、現在開発中のゾゾマットフォーハンズといった独自の計測技術を多様な業種と提携して輸出し、収益化したい考え。
なお、GMVにおいても、引き続き「2ケタ成長はマスト」とし、22年3月期は前期比12.7%増の4728億円を計画してる。