横浜ポルタ 昨春からの大型改装で客数増、売上も順調

2018/12/04 06:27 更新


 横浜新都市センターが横浜駅東口で運営する地下街、横浜ポルタは昨年春から段階的に実施した大型改装の成果で客数を増やし、売り上げが順調だ。今期(19年3月期)の全館売上高は改装工事に伴う休業区画が多かったなか、4~10月で前年同期比0.1%増、改装区画がほぼオープンした11月以降は2~3%増ペースだ。

(有井学)

 施設内の通行量は上期が1%増、10月が4%増で、11月も2~3%増となった。

 前期の改装区画では昨春夏に再編した南側エリアのカフェ「スターバックスコーヒー」、婦人靴「ランダ」「ダイアナ」や、昨秋に改装した北側エリアのコスメ・ドラッグストア「アインズ&トルペ」、カフェ「タリーズコーヒー」などが好調だ。

 既存の物販店では通行量増加と「MDの工夫や接客の成果」などで、レディス「エルベンス・ドゥ」、生活・服飾雑貨「マルシェ・ド・ブルーエ・プリュス」、インナーウェア「アンフィ」「ウンナナクール」、コスメ「スチームクリーム」「ニールズヤード・レメディーズ」などが売り上げを伸ばした。業種ではカフェ・飲食が全体をけん引、台湾カフェ「春水堂」が女性客を中心に人気で、2ケタ増を続けている。

 大型改装は南側エリア方面のみなとみらい(MM)21地区で来年に大手企業のオフィスや研究所の新設が相次ぎ、「就業者数が4000人以上増える」ことを見据えた施策。20年春にJR東日本が駅西口に大型複合施設「JR横浜タワー」を開業することによる駅周辺の来街者増と競合激化にも対応する。前期は約120店のうち、27店を刷新した。

 今秋はファッション・雑貨を主体に8店を刷新した。9月に京急百貨店のコスメセレクトショップ「ボーテ・ガール」、レディス「ジャイロ」を南側エリアに導入して、主にMM21地区のオフィスに通勤する女性客の取り込みを狙った。さらに、「今後のオフィス新設を見据えて男性客も獲得する」目的で、10月下旬に「ドゥクラッセ」メンズを同レディスの隣接区画に導入した。

 「顧客ニーズが高かった」生活雑貨を拡充するため、300円均一の生活雑貨店「スリーコインズ」を移設・拡大し、8月に商品の幅を広げた「スリーコインズ・プラス」として改装オープンした。秋の改装区画は店舗によって違いはあるが、全体として順調という。

 来年1月末から春までの予定で、南側の飲食店を改装、夜の需要対応と女性客を狙った店舗を導入し、活性化する。これにより、昨春からの大型改装を完了させる。

秋は男性客の取り込みも狙った(「ドゥクラッセ」メンズ)


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