ヤギ、海外法人が独自生地を開発 日本向けに加え内販も強化

2025/05/27 06:27 更新


ヤギインターナショナルインドネシアは5カテゴリーで生地開発を進める

 ヤギは、現地法人を軸に海外内販事業の拡大と同時に、開発力を強化し、日本向け商材も充実している。

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 インドネシア法人は以前は八木香港の子会社だったが24年1月、ヤギ本社の子会社になり、ヤギインターナショナルインドネシアに改称した。差別化糸や特殊糸、機能糸などを中心に現地合繊メーカーと協業し、織物や丸編みの開発が進む。バイオワークスの改質PLA(ポリ乳酸)「プラックス」とポリエステルの複合生地やペットボトルを原料に北陸で加工する「ユナ・イトポリエステル」など独自の「ユナ・イト」シリーズをインドネシアに持ち込み、カットソーや布帛生地を作る。

 他にも本社との連携でブラックフォーマル生地を開発したり、現地メーカーと協業して独自の綿調ストレッチ生地を開発するなど五つのカテゴリーで生地開発が進む。

 ヤギベトナムは縫製に加え、生地の内販を強める。ヤギ子会社のイチメンと協業してベトナム内で生地を開発し、日本向け、内需向けに拡販する。

 中国のプログレス上海も内販拡大がテーマ。ヤギの強みである日本製丸編み生地に加え、中国での開発生地が増えてきた。ラメ糸やモール糸を使った生地やコーデュロイなどが人気商材となっている。備蓄し、日本向けに加え、中国の新興アパレルメーカー向けを拡大する。

 今年1月、ミラノに設立したヤギイタリーは、伊の中わたメーカーであるインボテックスとの取り組みを強める。インボテックスがイタリアで作るリサイクルしたウールやシルク、キャメルなどを使った中わたを拡販する。「暖冬化で、ダウンよりも中わたが重宝される。チャンス」とみる。日本とベトナムで備蓄して日本は小ロット対応、ベトナムでは中・量産対応と顧客ニーズに合わせて使い分ける。



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