ヤギ 洗える医療用ガウン やまぎんと共同開発

2021/01/20 10:58 更新


2種類の生地で適地生産対応。価格競争力も高い

 ヤギが3月、繰り返し使える医療用ガウンの販売を始める。50回洗濯してもAAMI(アメリカ医療機器振興協会)規格レベル2をクリアするアイソレーションガウン「エイトワール・フォー・メディカルリユーザブルガウン」(仮称)を、グループ会社のヤギUSAとやまぎん(大阪市)が共同開発した。国内向けから始め欧米など海外市場も狙う。ヤギが医療用ガウンを扱うのは初めて。

 2種類の生地をやまぎんと共同開発し、東レや東南アジアの東レグループで生産する。一つは生機(きばた)、染め、加工を東レが国内で行うポリエステル。初回は月産1万2000着分に対応し、最大で月産約90万着分が可能。二つ目は縫製がしやすい中肉の綿混の生地。国際規格「エコテックス」の最高峰認証「メイドイングリーン」を取得するペンファブリック(マレーシア)中心に東南アジアの東レグループで生機を生産、染色加工する。初回生産は60万着分で月産最大約150万着に対応する。ともにガウン製品で50回の洗濯後でもAAMIレベル2を達成する。

 「日本や海外で縫製スペースが余っている工場の役に立ちたい」と裁断パーツを少なくし、仕様もシンプルにするなど多くの縫製工場で縫えるように工夫した。オープン価格。「受注生産し、シンプルな縫製仕様や海外生産生地の活用など同機能の他社製品と比べて価格競争力は高い」という。

 「問題になっている使い捨て医療用ガウンの大量廃棄の解決に役立ち、繰り返しの使用で医療機関のコスト削減にも貢献する」。今後は原料のポリエステルを再生タイプに変えることも視野に入れる。



この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事