ワークマンは日立製作所との取り組みにより、日立が開発したAI(人工知能)を使った自動発注システムの導入を開始した。全国チェーンのスーパーマーケットなどで導入実績があるAI需要予測型自動発注サービスを活用し、取扱商品が約10万品目に及ぶワークマン独自のシステムを開発。3月から先行して2店に導入してシステムの利用を始め、11月までに450店に広げ、全国に約900ある同社の全店に順次導入する予定だ。
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ワークマンは1店舗当たり約1万3000品目の商品があるため、発注業務に各店で毎日約30分かかり、適切な在庫の確保、タイムリーな商品の入れ替えに課題があった。両社は20年からデジタル技術を活用した発注・在庫管理業務の自動化に向けた取り組みを開始。商品の売れ行きに応じ、自動補充型とAI需要予測型のアルゴリズムを自動で選択し、切り替えられる新システムを開発した。平均在庫量を維持しながら小まめな補充で欠品を抑制できるのと同時に、毎朝の発注作業は各店でシステムが推奨する発注量を確認してボタンを押すだけで2分で完了する。
ワークマンは事業拡大に向け、PBの拡充や流通センターの増強を進めており、今後も両者で供給網全体を最適化する仕組み作りに取り組む計画だ。