「ウォーク・オブ・シェイム」 ブランドのルーツとは?

2017/12/14 04:28 更新


《聞きました》「ウォーク・オブ・シェイム」デザイナー アンドレイ・アルチョモフさん ルーツになっているのは? ソ連崩壊後のストリートマーケット

 「ヴェットモン」「ゴーシャ・ラブチンスキー」など、東欧やロシアがルーツのブランドが注目されている。11年にロシアでスタートした「ウォーク・オブ・シェイム」もその一つ。日本ではザ・ウォールが卸販売し、伊勢丹新宿本店、リステア、イエナなどが扱っている。

 ブランド名は、本来「朝帰りする女の子」みたいな意味ですが、僕にとっては違う。日焼けして、指輪の跡だけが白く残ったような感覚だってウォーク・オブ・シェイムです。人によっていろいろな感覚があると思う。

 18年春夏は、繊細なスリップドレスとストリートムードのボンバージャケット、画家のジョージア・オキーフからイメージしたエプロンドレス、ケミカルな素材など、様々な要素を組み合わせました。当初から画一的な美しさでなく、一人ひとりの個性に焦点を当てています。今回のルックは、インスタグラムで見付けた女の子をモデルに起用して、僕の故郷の町、ウファの美しい湖のそばで撮りました。彼女はロシアとタタールがルーツ。様々な民族のミックスがロシアですから。

 ロシア発のブランドが広がっているのはとても良いこと。どのブランドも、幼少期の思い出や経験がブランドの基礎になっていると思う。僕自身は、ソ連崩壊後の90年代のストリートマーケットが強く印象に残っています。高級ブランドやカジュアルブランドのコピーが大量に売られていて、それらが皆同等で、そうした状況が最先端だと思っていた。幼い頃に見た米国のロマンティックムービーの女優もルーツの一つです。ロシアでも徐々にファッションが流通するようになりましたが、まだ全てが完璧に手に入るわけではない。そんな中でデザイナーをやっています。

「ウォーク・オブ・シェイム」デザイナー アンドレイ・アルチョモフさん



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