【ニューヨーク=杉本佳子通信員】和歌山県のニットメーカーが集結した「和歌山ニットプロジェクト」は、シボネのブルックリン店内で期間限定店を開いている。10月22日まで。
主導したのはエイガールズ。プロジェクトは、昨秋も8社でスウェットシャツやフーディーを作り、ニューヨークのエイガールズのショールームで紹介した。今回は、より一般消費者に露出する形。シボネは昨年9月にオープンした日本の雑貨と食を集めた「50ノーマン」の中にあり、感度の高い客層をつかんでいる。
今回は、エイガールズが開発したスビン綿糸「ロータス」をオカザキニット、風神莫大小、紀南莫大小工場、コメチウ、阪和、フジボウテキスタイル、丸和ニット、美和繊維工業、ヤマヨジャージィ、豊染工の10社に提供し、コーディネート可能な単品を揃えた。エイガールズの尾崎孝夫氏がファブリックディレクター、東京在住のフリーランスの馬場賢吾氏がデザイナーとして参画した。
ハイゲージで切り替えたボーダー柄のTシャツ、ハイゲージの起毛Tシャツ、表がロータスで裏はカシミヤを使ったタンクトップ、約60年前の機械で編み立てた裏毛スウェットシャツとパンツ、裏毛のジャカードシャツなどがある。
2サイズあり、小さい方もかなりゆったりめ。スウェットシャツは袖下にマチをつけた。エイガールズの山下智弘社長によると、昨秋はサイズが小さいという声があったため、大きめに作り、腕を動かしやすいようにマチを入れたという。2日間店頭に立った山下社長は「デイリーに使える商品として共感できるアイテムが多く、触れることで素材のグレードが高いことも感じられ、一つの糸を使って色々なニットを一度に見られるのも興味深いとの声が多かった」と語った。
