《視点》店舗運営の未来

2025/11/27 06:23 更新NEW!


 飲食チェーン店は、注文や会計で無人化が進んでいる。テーブルにあるタブレット端末かQRコードを読み取って注文し、会計も無人のレジ端末で終わるため、あまりのスムーズさに驚くことがある。最近行った飲食店では、レジ端末で複数人の来店でも個別会計を選択できて、客の需要を捉えていると感じた。

 飲食チェーン店でデジタル化を進めやすいのは、接客も含めて店の雰囲気を楽しむことを求める人が少ないからなのかもしれない。店舗側も人件費やオーダーミスの削減といったメリットは大きい。

 一方、飲食店に比べるとアパレル小売りでの無人の接客やレジの導入は、普及していない。実店舗で服を買うという行為において、接客を受けることも醍醐味(だいごみ)だからだろう。加えて、ECではすでに人を介さない売り方ができているため、実店舗では接客によるコミュニケーションを大事にしている企業も多い。

 飲食業界と同じように人材不足への対応が課題となっているアパレル業界にとって、人手が減っても店舗運営ができるようなヒントがあるかもしれない。

(祥)



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