《視点》新しい形

2022/10/18 06:23 更新


 最近、ちょっと話題になっているのが無人販売の店舗。以前から地方や郊外の畑などの近くで、生産者が出している産直野菜や果物の路上販売店を目にする機会は多かった。一方、いま注目されているのは、都市部の住宅地や商店街で増えつつある無人販売店。冷凍ぎょうざや書籍、高級な熟成肉、店内に電子レンジを備えた無人のトースト専門店も登場し、商品の幅が広がっているようだ。

 コロナ下で非接触を求められ、来店客の減少に苦しむ飲食店が始めた事例が多いらしい。我が家の近所でも商店街の空き店舗に、かま焼きピザの無人販売店ができた。購入している人を見かけたが、自動販売機の延長感覚で、抵抗なく利用している雰囲気だった。

 駅に向かうバス通り沿いに開店した24時間営業の古着の無人販売店もあり、こちらも気になっている。仕事が終わって帰宅後、深夜や朝の散歩の途中など、通常の洋服店の営業時間外にも利用を見込める点が面白い。近くにコインランドリーや24時間営業のジムもあり、洗濯のついでやジム帰りに立ち寄る人も多そうだ。

 防犯対策が課題だが、新作の服の販売店とすみ分け、実需買い対応で時間消費型かつ、廃棄衣料削減につながる新しい服の販売形態として、定着するのか注視していきたい。

(陽)



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