《視点》人が動く理由

2021/08/26 06:23 更新


 新型コロナウイルス感染症との戦いを強いられる生活となって感じるのは、人によって感染予防に対する意識の差が大きいということだ。マスクの付け方や食事の仕方、他者との距離の取り方、電車など公共交通機関でのふるまい方などは、人によって大きく異なる。

 記者は神経質なたちなので、マスクは二重、外食は極力せず、人混みにも行かないようにしているが、無配慮な人を見ると、どうしても気になってしまう。しかし、予防策を他人に強制することはできないので、目をつむるようにしている。

 ある経営コンサルタントによると、「WHY」「WHAT」「HOW」が明確でないと、人は動かないという。確かに何かをお願いされても、根拠が薄かったり、要請内容に具体性がなかったりすると、動きづらい。

 足元の感染爆発は、様々な要因が重なり合っていると思う。しかし、科学的な根拠を示し、自粛に見合った補償を約束してもらえていたのなら、もっと多くの人の協力を得られ、感染者数も減らせたのではないだろうか。

(潤)



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