この間、オンラインで合同展や催事を開いた複数社に取材した。準備段階において各社力を入れていたのが出展者へのレクチャーだ。主催者のみならず、出展者も初の試みであり、どうしたらスムーズに出展できるのか、会期中はどのようにバイヤーとコミュニケーションを図るべきかなど、複数回にわたりオンラインで説明会を実施していた。
なかでも、10月29日付で掲載した益子のウェブ陶器市は「第1回は救済目的で急きょ」の開催だったため、運営側がささげ(撮影・採寸・原稿作成)をほぼ担当したが、人的リソースに限界があり、出品数が限られた。第2回は原則出品者に委ね、事前の説明会を2時間×12回、出品を決めた対象者向けに再度2時間×10回の講習会を開き、町内にサポートセンターも設けて万全の体制で挑んだという。
コロナ禍に直面し、デジタル先進企業でなくとも、ウェブ接客など、様々な面でITを活用するシーンが増えた。うまく事業をまわすには、個々人のITリテラシーの高低にかかわらず、安心して取り組めるサポートや準備が必要なのだなと思う。
(維)