先日、取材した年商1億円のミセス専門店は、お客への電話を大事にしているそうだ。数千人の顧客を持ち、客の好みに応じてLINEや電話などで連絡を入れるのだが、「コミュニケーションの手段で一番いいのは会うこと。2番目は声、3番目が文章で、お客様が喜ぶので電話することが多い」と話していた。
一人ひとりの顧客の好みや生活背景を把握しているため「あの人に似合う」と思う服があったとき、誕生日など特典のあるときは電話をかける。「声を聞け、話ができてうれしい。電話をもらったから来たわ」と、大半の客が来店してくれるそう。
店では「せっかく来てくれたのに1点しか紹介しないのは不親切。合わせる服がないとあまり着られないし、基本的にコーディネートで提案する」。対面販売の良さを生かし、悩みの相談に乗ったり様々な話をしながら接客して信頼関係を築くので、常に高い客数と客単価を維持でき、好業績につながっているようだ。
最近は電話よりメールで連絡する機会が増えているが、目的と相手に応じて手段を選ぶ必要がある。専門店にとって、しっかりコミュニケーションをとることの重要性を改めて実感した。
(陽)