AI(人工知能)、IoT(モノのインターネット)など技術、システムが革命的に進化しつつある。ICタグもセレクトショップに広がりつつあり、コンビニエンスストアでも実証実験が始まっている。ICタグの導入は今後加速するとみられるが、供給メーカー側からはアパレル企業の理解の遅れを指摘する声が少なくない。
ICタグ1枚当たりのコストを優先する、ICタグが100%間違いがないものと思い込んでいるなど、進化途上のICタグの優位性と現状の限界を理解せず、いたずらに実験を繰り返し、導入を先延ばしするケースも多いという。
一方で、現状の限界を知りつつも、発生する問題を供給メーカーと一緒になって解決しながら、コスト削減や売れ筋の把握など、有効に活用する事例も生まれている。かつてバーコードが導入された時も同じようなことがあったという。
ICタグは物の流れを変え、コストを減らすだけでなく、商品企画の精度を高める効果まで期待される。タグの供給を下請けの仕事とみる従来の発想では、ビジネスモデルの革新につながらない。ICタグの成功のカギは意識そのものの変革かもしれない。(英)