《視点》AI論争

2017/11/22 04:00 更新


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 業界人が集まれば、話題は必ずと言ってもいいほどAI(人工知能)の話になる。内容は「AIはどこまで可能か」に尽きる。特に「MD=商品(化)計画」に関心が高いようで、専門家でさえ意見が分かれる。知人のコンサルタントは「AIを究める」とコンピューター会社に転職してしまった。ホワイトカラーの仕事も大半が奪われると言われる。まだ多少は時間がかかるだろうが、新聞記者とて他人事ではない。

 一方、いくら進化しても「人間の創造力にはかなわない」という意見もある。その際たるものがクリエイションだ。ビジネスでも、どんな製品を作り、どのように消費者に届けるか、といった事業のイノベーションは、やはり創造力の産物。ただ、そんな人材を確保・育成できるかは大きな課題だが。

 業界の構造や仕組みが大きく変わるのは間違いない。ディスラプション、すなわち〝創造的破壊〟は予想を超えるスピードで進む。AIには「意志」はないから、「まだ時間がある」「他社の導入事例を見てから」「投資に見合うか判断が難しい」といった言い訳は通用しない。そんな時代が目前に来ている。(矢)



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