【まとめ】激アツ「ヴェットモン」のA to Z

2016/04/23 05:00 更新


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「ヴェットモン」というブランドを聞いたことがあるだろうか?日本では「ヴェトモン」とも呼ばれ、今、世界的に最も注目を集めるコレクションブランドの一つだ。ただし、その名が聞かれるようになったのはここ1,2年の話で、日本で充分に知られているとは言えない。そのA to Zをまとめた。(写真=大原広和)

 

《早わかり!「ヴェットモン」(ヴェトモン)のA to Z・目次》

  1. 最近よく聞くブランド「ヴェットモン」とは?
  2. そのデザイナーはどんな人?
  3. 「バレンシアガ」AD就任後の初コレクションの評判は?
  4. 欧州コレクションへのインパクトは?

 

1、最近よく聞くブランド「ヴェットモン」とは?

A. パリをはじめデザイナーブランド界で今、最も注目を集めているデザイナーブランド。ここ1、2年で急速に頭角を現した。ストリートを背景にした迫力のあるビッグシルエットが代名詞だ。英語でVETEMENTS。日本ではヴェトモンと呼ぶ方が一般的。
◆16~17年年秋冬コレクション

“ビッグ&ナロー”

Vetements Paris RTW Fall Winter 2016 March 2016

Vetements Paris RTW Fall Winter 2016 March 2016

人気急上昇のヴェットモンは教会をショー会場に選んだ。前回(16年春夏)の迫力のビッグシルエットは秋冬のトレンド全体に影響を及ぼし、肩が大きく袖が長いボリュームシルエットを作るブランドは多い。当のヴェットモンはそこから一歩進んで、大きな肩パッドを入れたスクエアショルダーのラインと、肩の内側までショルダーラインを入れて窮屈そうにしてしまうラインの二つを出した。(小笠原拓郎)

ヴェットモンが放つオルタナティブ、グランジといった気分は今シーズンもそのままで、そこがボリュームとかシルエットとはまた別のオーラとなって表れる。ドレスに比べてテーラードスタイルを増やしており、特にスクエアショルダージャケットにミニスカートやスポーツソックスを合わせたスタイルが、グランジなのにキュートに見える。(小笠原拓郎)

《関連》16~17年秋冬パリ・コレII

 

◆16年春夏コレクション

“迫力のビッグシルエット”

 

Vetements Paris RTW Spring Summer 2016 September-October 2015

Vetements Paris RTW Spring Summer 2016 September-October 2015

ヴェットモンがパワフルなコレクションを見せた。ショルダーが張り出したテーラーリングにねじれたパンツ、オーバーサイズのワークシャツは背中にもシャツを重ねながらベアバックに仕上げている。壁紙タイルのような柄をビニールにのせて、ブーツやエプロンドレスに。肩にフリルを飾った花柄やラメのドレスも、全く甘さが感じられない迫力だ。(小笠原拓郎、青木規子)

《関連》16年春夏パリ・コレクション3

 

◆15~16年秋冬コレクション

“ストリートのゆるいシルエット強調したクールセクシー”

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2、「ヴェットモン」のデザイナーはどんな人?

A. デザイナーの名前は、デムナ・ヴァザリア。16~17年秋冬シーズンから、「バレンシアガ」のアーティスティックディレクターに就任している。

デムナ・ヴァザリア

 

1、基礎情報

名前は、デムナ・ヴァザリア(Demna Gvasalia)。独国籍のジョージア(グルジア)人

 

2、経歴

・アントワープ王立芸術アカデミー卒業後、2007年に自身の初コレクションを東京コレクションで発表

・2009年から「メゾン・マルタン・マルジェラ」のレディス

・2013年に「ルイ・ヴィトン」のレディスプレタポルテのシニアデザイナー

・2014年に自身のブランド「ヴェットモン」のコレクションを初めてパリで発表

・2016年春夏パリ・コレクション直後、アレキサンダー・ワンの後任として「バレンシアガ」のアーティスティック・ディレクター(AD)に就任

《関連》バレンシアガのADにD・ヴァザリア(2015年10月7日)

 

3、アワードノミネート・受賞歴

・若手デザイナーの登竜門として注目される、第2回LVMHプライズ2015のセミファイナリストにノミネート

・「ピガール・パリ」がグランプリをとった仏コンテスト「アンダム・ファッション・アワード2015」ファイナリスト

《関連》アンダム2015グランプリ決まる(2015年7月7日)

 

4、インタビューから本人の声

男性インタビュー

ファッションは楽しいんだって感じてもらえるショーにしたかった。3Dで立体的に見えるようにデザインしていて、彫刻を作るように作っています。プロポーション、形、ボリュームを3Dにした時にどう見えるのかを考えて作りました。ボリュームのあるシルエットは、ヴェットモンの女性像のアティチュードを作るためです。(独占インタビュー、16年春夏コレクションを振り返って)

バレンシアガを手がけるのも興味深いことです。大きなファッションマシーンを怖がっていたら、多分やらなかっただろうと思います。そこに入っても自分自身でいられるだろうと思ったから、やってみようと思いました。(独占インタビュー、バレンシアガAD就任について)

《関連》注目のデムナ・ヴァザリアに聞く(2016年1月9日)

 

3、「バレンシア」AD就任後の初コレクションの評判は?

A. 各方面で評価は高い◎

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ヴェットモンで話題を集めるデムナ・ヴァザリアによるバレンシアガが、衝撃的なデビューをした。前任のアレキサンダー・ワンがクチュリエたちの細かなハンドテクニック(とりわけ刺繍)に着目していたのに対して、ヴァザリアはバレンシアガとはカットであり、フォルムであると宣言したかのようだ。(小笠原拓郎)

カジュアルなパーカやブルゾンでも胸元をはだけて、デコルテを強調するような着方をしているのがポイント。素材の選び方にもヴァザリアらしさが表れる。ギラギラのシルバーラメやブルーラメはセットアップに仕立てられ、花柄の生地はパッチワークをしてドレープを流したドレスになる。(小笠原拓郎)

《関連》16~17年秋冬パリ・コレIV(2016年3月9日)エモーションと手(2016年3月14日)

4、2016~17年秋冬の欧州コレクションへのインパクトは?

A.  ビッグシルエットやその反対のナローシルエット、ボリュームアウター、ボリューム・ロングスリーブといった、「エクストリーム(極端な)・シルエット」が一大トレンドに。
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バレンシアガ
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ジャックムス
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セリーヌ
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オフホワイト

「エクストリーム(極端な)・シルエット」という一大トレンドが出てきてて、ボリュームがどーんと大きくなっている。そんなフォルムの象徴が袖長なんですよ。

 

ブルゾンとかシャツとかトレンチとか、みんなが持っているようなベーシックなアイテムのフォルムが変わることで、新しい表情になった。見たことある白シャツなんだけど、袖が長くて今までとは違う。(青木規子)

《関連》16-17awコレクションのツボ(2016年3月31日)

 

有力セレクトショップと百貨店のバイヤーに、16~17年秋冬の注目ブランドとトレンドキーワード、売れると予想するアイテムや強化する商品を聞いた。ブランドは新生「バレンシアガ」が大注目。

《関連》バイヤーが見た、秋冬コレの注目点(2016年4月8日)

 

海外でも「ヴェットモン」みたいな新進ブランドの勢いが強まっています。90年代に注目されたようなインディペンデントなデザイナーのパワフルなもの作りを、世の中が再び欲しがっているような感覚が最近しています。(リステアの柴田麻衣子クリエイティブディレクター)

僕もヴェットモンは大好きです。何がいいかって、あのキワキワをやっている感じがいい。ヘンテコな服なんて世の中にいくらでもあるけど、ヴェットモンはそれをマルジェラ仕込みのテクニックと素材でなんとか成立させている。(大野陽平「ヨウヘイ・オオノ」デザイナー)

《関連》服屋はもっとリスクを取って闘わないと

 


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